第178回 勝兵塾月例会レポート

公開日:2026/4/27


株式会社KBM会長 諸橋茂一勝兵塾事務局長

勝兵塾第178回月例会が、4月16日にアパグループ東京本社で開催されました。
 冒頭に株式会社KBM会長の諸橋茂一勝兵塾事務局長は、「ここ1ヵ月で、辺野古沖転覆事故や南丹市で11歳男子児童の死体遺棄事件が起きた。転覆事故については、私は左翼の人々によって犠牲になったと言わざるを得ないと思うが、それ以外にも小中学校の不登校児童が年々増加し約35万人にも上るという問題もある。ひと言で総括すれば、本来『国家百年の大計』であるはずの戦後の教育が、日教組の弊害で大きく間違ってきた。2月6日付の産経新聞に、『子供に反日植え付けるな』という記事があった。日教組の教職員によって毎年開催されている『教研集会(教育研究全国集会)』で、沖縄戦を題材に日本兵が住民や赤子を殺害する『平和劇』を中学校で上演し、日本軍を貶める偏向指導が行われていることが報告された。日教組は教員加入率が2割程度と、一時期に比べると加入率は低下しているものの、加入者は尖鋭化されており、地域によっては未だ大きな影響力を持っている。記事には『沖縄戦などを舞台にした平和劇は、体験的に反日思想を刷り込む日教組のいわばお家芸でもある。だが、生徒が残虐なシーンを演じることが平和の大切さを学ぶことに繋がるのか。むしろ日本を憎むようになり、歴史を多様な角度から見て考える意欲を奪いかねない。』『沖縄を守るために戦った数多くの日本軍の将兵がいた。命を懸けて国を守ってきた先人のことを、なぜ教えないのか。』という記述があり、全くその通りである。8年ほど前に中学校用の歴史教科書について項目別に比較表を作成した。神話や聖徳太子、二宮尊徳、日韓併合、南京事件に関し、真実の歴史に基づいた正しい記述をしているのは自由社だけであり、育鵬社もある程度は記述している。一方、東京書籍や帝国書院は間違ったスタンスで教科書を作成しているにも拘わらず、採択されているのはこれらの教科書である。こうした問題意識から『新しい歴史教科書をつくる会』が立ち上がり、日本の教育を正常化しないといけないという強い使命感を持ち活動しているが、会員数も一時に比べて随分減ってしまった。活動趣旨にご賛同いただける方には、是非ご入会いただきたい。」とお話しされました。


衆議院議員 髙鳥修一様

衆議院議員の髙鳥修一様は、「約10年ぶり、衆議院議員当選1期目の際に登壇して以来の講師となる。それ以降、私も当選を重ね、6期目を迎えている。私が衆議院議員を志したのは、安倍晋三元総理の大ファンであったことがきっかけである。父親の髙鳥修は田中角栄の秘書から国会議員となった身だが、あえて私は当時の清和会に入会し、安倍先生の弟子としてやってきた。現在では『保守団結の会』の共同代表として、高市総理に顧問、安倍先生に永久顧問となっていただき活動しており、先般の衆議院選挙により86名の団体となった。高市応援団の中核を担っていきたい。国旗損壊罪について、私はぜひ今国会で成立させるべきであると考えている。立法事実が不存在であるとの反論も見られるが、例えば靖国神社において中国人が参拝者から日本国旗を取り上げ破壊しようとし、止めに入った方を暴行して逮捕されるケースは数多くある。また、刑法92条に外国国章損壊罪が既にある一方で、日本国旗に関する損壊罪はない現状である。なお、この外国国章損壊罪にそろえる目的で、国旗損壊罪にも『侮辱を加える目的で』という要件が付いているが、私は客観的行為だけを重視し、この要件は削除すべきと考えている。国旗を損壊する行為は多くの国民の心を傷つけ、尊厳を蹂躙する行為で、いかに表現の自由があるといっても一定の制限は設けるべきと考える。その上で柴山昌彦会長代行から、外国国章損壊罪との法の非対称構造を解消すべきという問題提起をいただいた。つまり思想信条の自由を制限するということではなく、法のアンバランスを解消するべきである。なお、外国国章損壊罪の保護法益について、一般的には日本の外交的な利益の損失とされているが、私は本罪の訴訟条件として、当該外国政府の請求が必要であることから、当該外国の法益も保護法益となっていると考えている。その観点から見ても、日本国旗についても同様に、表現の自由に一定の制限をかけるべきである。表現の自由は無制限というが、自分の両親の写真を目の前で踏みつけられて黙っている人はいないだろうし、国旗や天皇陛下のお写真もそれと同じだと思い、そのような趣旨の発言を会議でもした。それくらいの思いで本法案を必ず今国会で可決させたいと考えている。」とお話しされました。


健康・環境デザイン研究所所長 中村恵子様

健康・環境デザイン研究所所長の中村恵子様は、「本日は江戸時代までの北方交易史についてお話ししたい。ほとんどの方が、明治以前について北海道は未開の地だったというイメージをお持ちだが、実際にはそうではない。北海道白滝遺跡群の黒曜石の石器1,965点が3年前に国宝に指定された。細石刃核と呼ばれる原石を使った道具が出土しているが、この細石刃核は北海道内のみならず、日本列島、そして朝鮮半島、シベリヤ、中国北東部、アメリカまで広がっており、つまりこれが出土している北海道でも大陸との交易があったという証左である。また、縄文時代において日本列島最北の礼文島でも、大陸や本州からきた石器・ヒスイ・貝の装飾品があり、さらに礼文島でのみ作られていた装飾品が大陸へ広がっている。また漆塗りの櫛や亀ヶ岡式土器も出土しているが、これらも東北固有の技術である。加えて鷲ノ木遺跡はストーンサークルを形成しており、ちょうど夏至の日に駒ヶ岳の山頂とストーンサークルの中心が直線で結ばれるように、太陽信仰が北海道にも伝わっていることが見て取れる。続いて弥生~飛鳥時代、北海道では続縄文という時代だが、佐渡島や松江で生産された碧玉の管玉が道央・道南から多く出土している。また、恵山式土器という本州の弥生土器に酷似したものも出土している。この時代には、日本書紀に蝦夷と粛慎とオホーツク人に関する記述がある。後方羊蹄という現代の小樽周辺に蝦夷の要請を受け、郡領を置いたことが分かる。次に奈良・平安時代に該当する擦文時代では、農業および河川での漁業が中心となり、本州の古墳文化の影響を強く受けた遺跡が河口周辺に広がっている。この時代、北海道で制作していない須恵器や蕨手刀が出土している。オホーツク人と擦文人が一緒になってアイヌになったという説があるが、アイヌとオホーツク人は全く異なっている。鎌倉時代になると、安藤氏が青森の十三湊を中心に日本海交易で大変繁栄し、鎌倉幕府は1217年に安藤氏を蝦夷管領に任命し、安藤氏は蝦夷地を統括、そして流人の監視、アイヌとの交易管理を行う。この時代になるとアイヌの姿が見られ、ロシアのニブフという民族と元を巡り争いがあった。そして和人とアイヌの戦いについても、アイヌが和人を殺戮したことが歴史的な事実である。エゾの蜂起で蝦夷代官職の安藤氏が討たれ、その後の再蜂起は陸奥や出羽に拡大し、安藤氏の内紛や鎌倉幕府滅亡にも影響を及ぼす。その後、コシャマインの戦いでも小刀、マキリを巡って争いが発生したことをきっかけに、アイヌが和人社会に攻撃を行った。これを制したのが蠣崎季繁、その後に養子に入った武田信広で、この武田信広が松前藩の藩祖となる。武田が日本海交易で富を蓄積し、豊臣秀吉から朱印状をもらい安藤氏の支配から桃山時代に独立し、江戸時代に松前藩が成立した。このように、旧石器時代から脈々と日本との交易や交流を通じ、蝦夷と呼ばれる北海道でも日本の文化があったことが分かる。」とお話しされました。


大学教授、国際音楽メンタルセラピスト協会会長 山西敏博様

大学教授、国際音楽メンタルセラピスト協会会長の山西敏博様は、「日本には世界に誇れる素晴らしい点が複数あり、それらを再認識し誇りを持つべきである。すなわち、3つの『さいこう』(再考・最高・最幸)ということをキーワードにお話ししたい。まず、日本の面積について。表面積で見ると確かに世界第36位ではある。しかし私は20代のころに日本徒歩縦断を62日間にわたって行っているが、最北端から最南端までは直線距離で3,110kmもあり、決して小さな島ではない。また、海域や海溝を含めた面積で見ると世界第6位の大きさになる。日本の国土は縦に長く、沖縄は亜熱帯であるが、本州は温帯、北海道は亜寒帯と幅広い気候区分に属し、四季が豊かで暖流寒流にも恵まれ、漁場は豊富である。次に、日本の料理に関して、衛生管理についても世界で群を抜いている。卵かけごはんや生魚、焼き魚といった料理は日本の衛生環境でしか作ることができず、こうした文化は日本にしかない。また、ミシュランの星付きレストランについても、トップ5の中に東京・京都・大阪という都市が長年入っており、東京は約20年世界一となっている。また和食文化はユネスコ無形文化遺産にもなっており、和食料理の板前も世界で活躍している。その影響で、食文化に関する『すり身』『パン粉』『ゆず』『しいたけ』『納豆』『活け締め』といったワードも世界の共通言語となっている。次に水の安全性について。日本を含め水道水がそのまま飲める国は、わずか10ヶ国に満たないという。砂漠地帯の国では、飲み水を子供が頭に乗せて運んでいくような国もある中、日本の安全性は特筆に値する。また、日本のエンターテインメントについて。ポケモンやキティ、アンパンマンやマリオ、少年ジャンプといった娯楽は世界中で大人気である。中でも日本のキャラクターは柔軟であり、キティは韓国ではチマチョゴリ、インドではターバンと、その場所に合わせたバリエーションがある点もユニークである。また日本生まれの発明として、インスタントラーメン、カラオケ、温水便座、点字ブロック、ピクトグラムといったものがある。改めて日本が世界に誇れるものを知ることで、私たち日本人は元気になり、自信を持って行動に繋げることができる。こうした日本の素晴らしさを再発見することが重要である。」とお話しされました。


一般社団法人シベリヤ抑留解明の会理事長 近藤建様

一般社団法人シベリヤ抑留解明の会理事長の近藤建様は、「元谷塾長から何を学んだか、これから私がどのように生きるかをお話ししたい。元谷塾長とは、まだ本社が小松にあったころからの仕事上のお付き合いで、昔、塾長がホテル1万室という目標を立てた際には、本当に達成できるのかと思っていたが、今となってはその10倍以上のネットワークとなっている。そのような実現力を持った元谷塾長からは、様々な人生の教訓を教えていただいた。決断力に優れていた元谷塾長は、耐震強度不足問題の際には、問題の設計士が担当したホテルについて、耐震性に問題がないことが確認できるまでホテルを自主的に営業停止することを発表した。また、中国人の宿泊客に端を発した書籍問題について一歩も引かず、『事実に基づいて本書籍の記載内容の誤りをご指摘いただけるのであれば、参考にさせていただきたいと考えています。』と即座に声明を出し、毅然とした対応をとって、日本人のファンが増えた。コロナ禍では当時の安倍総理直々に宿泊療養のための協力要請を受け、即断即決でホテルを療養施設として提供したことなど、多くのエピソードがある。生き方をひと言でまとめるなら、『義を見てせざるは勇なきなり』である。正しいと思ったことに対して、堂々とした態度で取り組まなければ、勇気のないことであり、卑怯なことであるということを教えていただいた。勝兵塾も発足から数か月後に初めて参加し、それから数回を除き、新潟からとんぼ返りになることもあったが常に参加してきた。塾長がご逝去され、その思いを抱きながら、男として恥ずかしくない生き方をしていこうと胸に秘め、理事長を務めるシベリヤ抑留解明の会の活動を通じ、ソ連による日本兵への仕打ちや北方領土問題に対し真っ向から抗議していく、ツインバッジ運動を続けている。また、諸橋事務局長とも長い付き合いで、色々とアドバイスをいただきながら今後も活動していきたい。最後に、シベリヤ抑留解明の会趣意書をご説明したい。ここにもある通り、終戦前後にソ連が行った残虐行為、不法行為を多くの日本人が忘れつつある中、ソ連侵攻の日を鎮魂の日として後世に伝えるために、ツインバッジ運動として活動している。若い方にもこの活動に参加してもらい、日本人としての誇りを取り戻す活動にしていくため、皆さんにもぜひ仲間入りしていただければ幸いである。」とお話しされました。


在日本ルーマニア商工会議所会頭 酒生文弥様

在日本ルーマニア商工会議所会頭の酒生文弥様は、「『宇宙意識と宗教』の3つの型について話したい。神道と仏道は、本来は一つであり、これが人類を正しくリードできるのではないかと考える。『神』という文字は示して申すと書く。すなわち、我々に何かを示し、語りかけてくるという意味がある。多神教という言葉があるが、神道の場合はむしろ『悉神教』といい、ことごとく神である、すなわちあらゆるものに聖なる力が宿っているという考えである。そしてこれは量子力学の考えと一致し、量子力学では生き物も人工物も同じものになる。一方で神道では美的二元論的な世界が展開され、綺麗なものと汚いもので感覚的に2つに分かれ、その関係でお清めや禊という文化が生まれた。日本は世界的に見ても綺麗好きな文化で、あらゆる文化を受け入れて、限りなく洗練することに長けている。一方で仏道。仏とは字の通りで人間のことであり、ダルマと呼ばれる宇宙の法則とか真理に目覚めた人間のことを仏と言う。同じ読みに『沸』があるが、目に見えなくなりさらに高い次元にアセンションしていく意味で共通している。仏教においては『死ぬ』とは言わず、『往生』といい、アルフォンス・デケンという上智大学の先生から教わったのは、死には Their death, Your death, My deathがあり、Their death よりも Your death の方が身近な人の死であり、寂しい。 My death は自分の死を知覚することはなく、そのまま次の世界に入っていく。これを往生という。世界には3つの宗教の型があり、砂漠では何もなく、自身を超えた神が超越的にコントロールしている一神教になる。森ではものが豊かで、多神教になる。農耕地では暇が多く、瞑想を通じて仏教になる。人間の脳は本能をつかさどるヘビ、爬虫類脳があり、感情をつかさどる哺乳類脳、そして人間の知性や理性を感じる新皮質がある。仏教ではこれらを統合する心に悟りを求める一方、ユダヤ教は新皮質の理性で情や本能を統制できて初めて人間とする。その冷たい二元論戒律主義を超えて、愛を中心とするキリスト教を説いたのがイエスであり、戒律ではなく愛を大事にした。宗教やイデオロギーは世界に数多いが、共通するのは『Be good』ということである。 Good を強調したものが God であり、神は善である。私は善とは命のためになることで、命を傷つけたりすることは悪と考えている。松下幸之助さんは『傷つけるな、嘘つくな、盗るな』といっていた。日本は多くのものを一つに和して洗練するから大和であると考えており、争い合う世界の人々を和合する使命があると感じている。」とお話しされました。


慶應義塾大学名誉教授・公益財団法人アパ日本再興財団理事 塩澤修平様

慶應義塾大学名誉教授・公益財団法人アパ日本再興財団理事の塩澤修平様は、「砂漠の一神教に不寛容さが目立つ一方で、日本には多文化を受け入れる姿勢がある。このような日本的な宗教観は非常に重要と考えるのだがどうか。」と質問され、酒生様は「身近な例を挙げると私の友人のユダヤ人は日本の魂を尊敬しており、またパリで知り合ったスーフィズムのイスラム教徒と話してみると、その教えはほぼ仏教と同じである。すなわち話せばわかるということであり、日本人にはぜひ無宗教ではなく、神仏教徒であると自覚を持ってほしい。神仏を信じるものとして自信を持ち、和合して対立しない気持ちを持ってほしいと思っている。」と答えられました。


朝鮮近現代史研究所所長 松木國俊様

朝鮮近現代史研究所所長の松木國俊様は、「神道という土壌がある日本において生まれた、八紘一宇の考え方についてお聞きしたい。戦前の軍国主義の思想ではないかと批判されることもあるが、いまの日本の宗教観に近いところもあるように感じるが、どのようなお考えか。」と質問され、酒生様は「仏教自体は『一切衆生』として、命のあるもの全てを救うとして、決して人間だけを救うとは言っていない。それが日本に来てから最澄が『山川草木悉有仏性』として、山や川、大地にも仏性があって全て救われるという神道の考え方を取り入れ、神仏習合して八紘一宇につながる。他の宗教でも、ユダヤ教の神であるヤハウェやエホバの意味は『おのずから然らしめるもの』、すなわち自然に近く、イスラムとは神に無条件に降伏することで平和が訪れるという意味である。自然を大切にするのは他の宗教でもごく自然なことである。」と答えられました。


イスラム評論家・国際ジャーナリスト フマユーン・ムガール様

イスラム評論家・国際ジャーナリストのフマユーン・ムガール様は、「私はパキスタン国営放送の特派員として40年ジャーナリストをしているが、イランとアメリカを仲介しているのがパキスタンであり、連日報道の的となっている。先日も和解交渉で、異なる宗教の人々が一堂に会し平和を議論した。ここには政治問題だけでなく、宗教の問題も介在している。」とお話しされました。